TOEICの採点は相対評価?気になる採点の仕組みを徹底解説

最初に見てね

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「あれ?前回より手応えあったのに点数が下がってる…」

こんな経験ありませんか。

翔太くん(TOEIC中級者)
僕は逆に、試験が難しくて「これはオワッタ…」と思ったのに意外と高いスコアでびっくりしたこともあります。
こんちゃん
意外とそういうことありますよね…実はこうした現象は、TOEIC採点の仕組み相対評価)が関わっています。

実はTOEICの採点方法は「相対評価」によるものです。

この記事では、気になる「TOEICの採点方法」について、徹底的に解説していきます。

 

TOEICの採点方法は「相対評価」

TOEICの試験の点数は「相対評価」によって決まります。

TOEICの公式文書にも以下の記載があります。

 

翔太くん(TOEIC中級者)
集団基準準拠テストって何ですか?
こんちゃん
これは「集団の標準的な水準と比較して、学習者の能力を測る」ものです。言い換えると「相対評価」ということです。

TOEICの採点は「相対評価」であるため、試験の難易度には左右されずかなり正確に英語力を測定することができます

例えば、試験の感触が良くなかったとしても、試験の問題が難しくて他の受験者も出来が悪い場合、感触以上に良い点数になります。

翔太くん(TOEIC中級者)
逆に、「凄く良くできた!」と思っても、試験自体の難易度が低く、他の人も皆良い出来だったら思ったほどの点数にはならないってことですね…
こんちゃん
その通りです。よく「試験は難易度に応じて結果が調整される」と言われますが、それはまさにこのことです。

 

また、採点が「相対評価」であるがために、TOEICでは少し不思議な事象も発生します。

 

  • 数問不正解でも満点が取れる
  • 全問不正解でも10点になる

 

翔太くん(TOEIC中級者)
え!?満点って、全問正解しなくても取れるんですか!
こんちゃん
そうなんです。試験の難易度にもよりますが、通常はリスニングは2~5問前後リーディングは1問前後不正解でも満点になるケースがあります。試験が易しめの回だと、1問ミスでも満点を逃すこともありますが…参考までに僕が2021年10月の公開テストで満点だった時のアビメ(試験結果)を添付しますね↓満点とはいっても、意外と落としている問題もあるんです…

▼実際のアビメです。
赤丸箇所が100でないことから、数問不正解があるとわかります。

こんちゃん
また、仮に全問間違えたとしても、0点ではなく10点になります。そして200問全問正解したとしても1,000点ではなく990点です。このことからも、1問5点×200問で単純にスコアが算出されているわけではないことがわかりますね。

 

TOEICの具体的な採点方法(システム)は?

ここからは、TOEICの具体的な採点方法について解説していきます。

まずTOEICの点数は、素点(正解数など)をもとに、さまざまな統計処理がなされて、算出されます。

 このスコアは正答数そのままの素点(Raw Score)ではなく、スコアの同一化(Equating)と呼ばれる統計処理によって算出された換算点(Scaled Score)です。

テスト結果について|TOEIC Program|IIBC

 

実はこの統計処理の方法については、細部までは公開されていません

ただし、一部公開されている情報もあるので、それらを紹介していきます。

こんちゃん
ここからの情報は、TOEIC受験者でも知らない人がほとんどです。知ってる人は友達にプチ自慢できる知識だと思いますよ…!

 

過去問の一部を混ぜてスコア調整

実はTOEICの試験で新しい試験を作成する際には、一部過去に出題された問題を織り込んでいます。

新しいテストを作成する際に、以前に実施した問題のごく一部を必ず新しい問題の中に織り込み、スコア算出時に新旧テストを比較し、難易度によってスコアにブレが生じないように調整。スコア基準の不変性を確保しています。したがって受験者は、実力が変わらなければスコアも一定となり、また時系列的に学習到達度を確認することもできます。

引用:TOEIC® Programはどのようにつくられるか

奈菜ちゃん(英語が苦手)
え!?知らなかったです。どうしてそんなことをしているのですか?
こんちゃん
過去問を一部混ぜることで、新旧テストの難易度の比較ができるようになります。これによって、難易度によるスコアのブレを抑えているようです。
奈菜ちゃん(英語が苦手)
なるほど!だから試験問題が難しすぎたとしても、スコアが調整されて毎回実力通りの点数が出てくるってことですね!
こんちゃん
その通りです!僕みたいに毎回試験を受けていると「あれ?この問題以前みたような…」ということもあるんですよ。

 

不適切な問題(悪問)は採点対象から除外

試験直後に無作為抽出された解答サンプルの正答率を算出し、各問題の難易度を分析することで、採点の信頼性を確認します。万が一不適切と判断される問題があった場合には、採点の対象から除外します。

引用:TOEIC® Programはどのようにつくられるか

こんちゃん
奈菜ちゃん、実はTOEICは一部採点対象外になる問題もあるんです。知っていましたか?
奈菜ちゃん(英語が苦手)
ええ・・・!?知りませんでした…どうしてでしょうか。
こんちゃん
いわゆる悪問(答えの判断が人によって分かれてしまう問題)などを除外して、より適正な点数を出すためです。

TOEICを採点する際には、ランダムに抽出した受験者の解答をもとに、問題ごとの難易度が分析されます

その際に、「悪問」などと判断された問題は採点の対象外になります。

これにより、点数の信頼性を担保しています。

こんちゃん
個人的な感想ですが、Part6の文挿入問題は悪問認定されるケースが多いように思います。毎回TOEIC満点のM先生も「今回のPart6の文挿入問題は答えがわかりませんでしたね~」と何度か発言しているのを聞いたことがあります。だから僕もPart6の文挿入問題は「これは難しすぎるな」と思ったら悩みすぎずに(半ばあきらめて)回答することがあります。悪問認定されて採点されない可能性もあるためです。
奈菜ちゃん(英語が苦手)
そんなこともあるんですね…!

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

TOEICの採点は「相対評価」であり、統計処理をして点数が算出されていることが分かったと思います。

このことからTOEIC点数の信頼性が高いことがわかると思います。

また僕たちが得られる教訓は「たとえ試験が難しくても、相対評価(統計処理)でスコア調整されるため、最後まであきらめないこと」だと思います。

では、最後までご覧いただきありがとうございました。

 

最後に見てね

僕について:TOEIC990点(満点)の現役TOEICコーチ。元大手塾講師。早稲田大学OB。対人恐怖症。会社になじめず20代で2度転職。妻は台湾人で日常生活は中国語です。僕の詳細はプロフィールより。
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